月界の御子/ASAGI(浅葱)~レビュー99曲目~

~月界の御子収録CD紹介~

・1枚目のアルバム「斑」収録

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~月界の御子感想~

雅で華やかな和のサウンドと、それでもどこか不穏な空気を感じるヘヴィなサウンドが絡み合いながら、浅葱さんのこの独白から始まります。

“我、月界の御子なり”
―「月界の御子」歌詞より引用―

琴であったり、尺八のような音など、和を思わせるサウンドとロックサウンドが見事な融合を果たし、美しさと、畏怖、という視点からの月の神秘性が表現されています。
主人公は、そんな月の世界の住人です。

“望月の夜 飛車に乗りて参らむ
御簾(みす)より覗くは聞き愛づる不死の山”
―「月界の御子」より歌詞引用―

不死の山といえば、竹取物語……かぐや姫の物語で帝が不死の薬の入った壺を焼かせた山であり、現在の富士山の語源であるとする説があります。
その富士山と、自らが月の住人であり、不死なる者であるとの表現の意味も兼ねているのかもしれません。

“思い焦がれ 百夜(ももよ)通いは君がため
一代(いちだい)に一度(ひとたび)花咲かせたり
恋文(ふみ)を交わし いつか契りを結ぶ 夢路に舞う萩かな”
―「月界の御子」より歌詞引用―

主人公は月から地球へ降り、そこの先で想い人に出会い、恋に落ちてしまったようです。

百夜通いの伝説は大体が「私の元へ百日連続で来てくれたなら貴方のものになりましょう」と言われるが最後の夜に何かが起こり百日連続で通う事が叶わない、という伝説なのですが、歌詞の主人公は不死の月の住人ですので、人間界で何か起こったとしても軽々と乗り越えるポテンシャルを秘めているのです。

“天の羽衣さへ断ち切らむ”
―「月界の御子」より歌詞引用―

天の羽衣といえばかぐや姫の物語ではかぐや姫が身にまとった瞬間に全ての感情が失われ、月の住人に戻ってしまう効果のある羽衣でした。
歌の最後の歌詞は、そんな効果のある羽衣を断ち切るほどに、主人公の君への想いが強かったということでは無いでしょうか?
もしくは、もう二度と生まれ故郷である月へは戻らないという強い決意。

かぐや姫の物語をベースとした、しっかりとした世界観で描かれる恋愛ソング、是非一度聴いてみて下さい。

~合わせて聞きたい楽曲リンク~

本楽曲の後日譚となっています。

不死の月界の御子が、「君」がいなくなった後も、思い出を胸に日々を生きる姿が描かれています。

もののあはれ/ASAGI(浅葱)~レビュー59曲目~

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~月界の御子リンク~

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