「PHALARIS」(DIR EN GREY11枚目のアルバム)収録曲感想

CD紹介

試聴

収録曲感想

Schadenfreude

タイトルの意味を調べてみましたが、要は他人の不幸は蜜の味って感じでしょうか。

初っ端から10分近い大作がぶち込まれています……

曲調は激しいのに神々しい歌声が凄く印象的です。

神々しいといっても神って残酷な一面もあったりして必ずしも救いでは無いんだよなぁ、と、聴きながら、そんな事を考えました。

所謂他人の不幸は蜜の味とか思っている時の、不幸な人を見ている他人みたいな感じと言うか。

泣きたくなります。

罪を犯してしまった後の、懺悔の気持ちが痛い程伝わって来る……

PVの中で京さんが女の人のお腹から生まれて早々に首を絞められてしまっているのが印象的でした。

女の人の情緒が心配になります。

衝動的にいったかと思いきや、その後にはすぐに我に返ったのか、物凄く、「違っ、違うのっ」とでも言いたげに泣き叫んでいましたから。

The Perfume of Sins

激しくて禍々しい。

「其処の命 感じる間もなく」という歌詩もあったので、生まれた瞬間には首を締めていた勢いの、朧と繋がっているのかもしれません。

13

メロディがとても耳に残りやすいです。

そして、泣き叫び吠えるような歌声が心に爪痕を刻んでいきます。

生きていくために自分の意思とか思い出とか殺さざるを得ない人の歌なんだろうかと思いました。13階段って処刑場の事なのですが、断頭台にしろ絞首台にしろ、階段を上っていくイメージがあるんですよね。

それを見下ろせる位置にいるって事は……

現、忘我を喰らう

同じ人間なのに、自分とあいつ(多分傍観者的な人達?)は一体何が違っているんだ?と叫びたくなる気持ちを感じました。

最初はダンサブルに聴きやすい感じなのかなって思いましたが、段々様子が変わっていっている気がします。

単純な疑問だったのが確信に変わっていくような。

落ちた事のある空

サビが1回目と2回目で1オクターブ違う系はかなり個人的には弱いです。

戦争の曲ではあるのですが、そんな悲劇があったにも関わらず平和ボケしてる今の日本の若者に向けた強いメッセージも込められている気がします。

選挙の投票すら行ってないですからね。誰に投票しても変わらないと。まさに「今何を諦めてる?」という状態なんだと思います。

諦めるなよという言葉を裏に隠して。

盲愛に処す

イントロは少し耳に馴染みが良いですが、そこから先は好きというにはちょっと聴き込みが必要だなと思いました。独特。

何も知らなければ幸せだったけど、知ってしまったが故に自分が惨めと言われがちな立場にいる事を知ってしまったのでしょう。

実際、どっちが良いんでしょう?

こちらもやってしまった後の曲なのかなと思いました。

純新無垢な世界に、死体を目の前に鮮血に染まりながら立ち尽くしている……

そんな光景を、残酷なまでに美しく描き出してしまっている印象です。そして、心が壊れてしまっている主人公は多分、その罪を正しく認識する事は無いんだと思います。

Eddie

加虐心を擽られる激しすぎる曲。

ストレス発散するのにはとても気持ちが良さそうです。

御伽

神々しい程の美しさ、いやカッコ良さ?がある曲。

語彙力が少なすぎて神々しいとしか感想が思いつきません……

カムイ

呆然とした虚無な表情で海に向かって1歩1歩進んでいくような、陰鬱な美しさ漂う曲。

苦しくて苦しくて、死が安らぎとして目の前にあるような、微かな恐怖と、その印象を塗り替えてしまうくらいの安らぎを感じます。

視聴環境

音源:Apple Musicロスレス音源

スマートフォン:Xperia 10 Ⅲ(DSEE Ultimate)

BTレシーバー:FiiO BTR3K

イヤホン:QoA Vesper

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