「Spilled Milk/Dir en grey」を聴いてみた!~209曲目~

音楽感想

Spilled Milk収録CD紹介

・メジャー5枚目のアルバム「Withering to death.」収録



Spilled Milk感想

イントロからヘヴィなカウントで始まり、「So I want you for me to die」のコーラスと共に鐘の音色も入った、ダークで少しだけゴシックな雰囲気もある感じの楽曲になっています。

“血走る両眼 隠し 孤独は飲み込む 必要に迫る声は
紛れもなく欲しがる君の言葉で 必要とされる喜びに
俺はほんの少し爪を噛む”
―「Spilled Milk」歌詞より引用―

中音域で鳴り響くようなクリーンギターの音と、囁くような低音から少しずつ感情を増加させていくボーカルは、どこか、少しだけ、追い詰められるような印象を受けます。

「俺」は確かに「君」に必要とされていますしそれは嬉しい事ではあるのですが、血走る両眼と孤独を隠していますから、それは本当の「俺」の姿では無いのです。
そんな、自分自身の本来の姿とは少し違う「俺」の姿が必要とされている……そんな戸惑いや若干のストレスが「爪を噛む」という言葉に現れている気がします。

“泣いてる手首 隠し 流れるミルクに 執拗に黙る猫は
欲しくもない零れたミルクが気になる それが愛なのか?過ちなのか?
俺は ほんの少し君を見る

触れられない 触れさせない”
―「Spilled Milk」歌詞より引用―

このミルクはあのミルクなんでしょうか。
手首が泣くというのは自傷行為の事なのでしょうか。
ではミルクとはあのミルクではなく、血と考えてみてもいいかもしれません、あのミルクでもいいのかもしれません。
どちらにしても何かしら傷をつけているという印象があります。愛故なのか、過ちなのかはわからないです……

「触れられない、触れさせない」という言葉は非常に強い意志で、孤独である事を選んでいるように感じられます。

“君は待つ事が苦手だろう?だから泣かずにおやすみ
俺に何を求めているの?綺麗だとか何だとか言えば
眠れるのか?”
―「Spilled Milk」歌詞より引用―

美しいサビの歌メロと共に歌われるのは、冷たい感情のように感じられます。
「俺」はもう「君」には静かにしていて欲しいのに、「君」は泣いていて静かになる気配がありません。「俺」は自分の意思に反して言いたくもない言葉を言い、相手の求めている「俺」の姿にならなければいけないのか?と問いかけています。

それは結局、本当の俺は知らない、好きじゃないんだろ?という諦めの感情が滲んでいるような気さえします。

なお、タイトルの「Spilled Milk」とは「こぼれたミルク」という海外の諺のようなもので、日本語に訳すとよく、「覆水盆に返らず」と例えられています。
両方とも、一度起きた事は元には戻らないという意味ですね。

でも海外ではこぼれたミルクを嘆いても仕方がない、というニュアンスがあるようで、それを考えるとこの曲も、もう自分は変わったのだから昔のままでいる事を求めてくれるなと、そんな感じの意味があるのかもしれません。



リンク

Dir en grey Spilled milk 歌詞―J-Lyric.net
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