試聴
OASIS収録CD紹介
・シングル「OASIS」収録
・シングル「Lu:na/OASIS」収録
・アルバム「MARS」収録
・ベストアルバム「THE SIXTH DAY~SINGLE COLLECTION~」収録
OASIS感想
今回はベストアルバム「THE SIXTH DAY」収録バージョンを聴いてみました。
冒頭の機械音。そして、それが終わると広大な空間を感じさせる音が流れ始め、この曲の、退廃した世界観を感じる事ができます。
“ゆっくりと夜が明けるまで君を抱きしめてた
何もかも失うまで気付かずに安らぎに溺れてた“痛いさ…”
過去の自分なら苦痛に顔を歪ませてた
今ならこの痛みにさえ優しさを覚える”
―「OASIS」歌詞(作詞:Gackt.C)より引用―
仄かに聴こえてくる無機質な低音が、何だか廃墟の中にいるように思わせるAメロ。
主人公は、そんな廃墟の中で「君」をひたすらに守っているようです。過去の自分を悔いながら。
弱かった過去の自分では顔を歪ませてしまう程の苦痛から「君」を庇い、「君」をこれ以上傷つけていない事実に優しさを感じるくらい、主人公は「君」の為なら強くなれるようです。
“永遠に幻に抱かれるより
ひとときでも自由を選ぶ”
―「OASIS」歌詞(作詞:Gackt.C)より引用―
ここのロングトーンは大空に叫んでいる感じが出ています。
大空というか、その上から自分を見下ろしているであろう神などの存在に対しての叫びかも知れません。
お前が作り出した安らぐ幻に決して屈しはしない、たった一瞬だったとしても自由な人生を選ぶと、吼えているのです。
“翼を広げ空へはばたいて
焼かれる前に太陽になれ
風よ吹け…空へ導いて
君の全てを奪われる前に”
―「OASIS」歌詞(作詞:Gackt.C)より引用―
空へはばたいて焼かれると言うと、蝋の翼で空を飛び、太陽に近付きすぎた為に蝋を溶かされて海に墜落したイカロスの話を思い出します。
でもそんな神話など一切関係なく、風を味方に、焼かれる前に太陽より上に、太陽より輝く存在になれと言っています。
そうしないと神に反逆した自分達は全てを奪われてしまうから。
全体を通しての退廃的な世界観と、その中で自らを表現する力強さが両立している楽曲。辛い時に自らを奮い立たせるのにピッタリな楽曲のように思います。
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