雨夜二笑ヱバ/己龍~レビュー150曲目~

~雨夜二笑ヱバ収録CD紹介~

・4枚目のシングル「水無桜」収録

・2枚目のアルバム「夢幻鳳影」収録

・ベストアルバム「二〇〇七~二〇一七」収録(再録)



~雨夜二笑ヱバ感想~

重厚なサウンドの中、例えばイントロに不気味な笑い声が入るなど、和製ホラーの世界観満載な楽曲です。

原曲はホラー感重視、ベストアルバム収録の再録版は琴や笛の雅な音色が追加され和風感が重視された作りになっていますので、己龍にどちらの世界観をより求めるかにより聞き分けてみるのも面白いと思います。

後のリンクで聴き比べが出来るよう、二種類の試聴を貼っておきますので是非聴き比べをしてみて下さい。

それでは歌詞から世界観の解釈に入っていきます。

“慟哭にも似た私を招く しとしとの中に埋もれた声は
一夜一夜と軋みを上げて ひたひた…ひたひた…夢枕”
―「雨夜二笑ヱバ」歌詞より引用―

すでに亡くなられた方が夢の中に出てくる事を「夢枕に立つ」といいます。なので、歌詞の主人公にも誰か亡くなってしまった方がいるようです。
余談ですが、原曲版での黒崎眞弥さんの「ひたひた…」の歌声が、本当に水に濡れた何かがゆっくり歩き迫っている様子を表しているようで結構好みだったりします。

“「ずっと一緒だよ…って約束したじゃない」と伸ばされた手”
―「雨夜二笑ヱバ」歌詞より引用―

これは、主人公が亡くなった方に対してどうして死んでしまったのか、ずっと一緒だと約束していたのにと悲しみ嘆いている様子……ではない、ような気がします。
主人公に対して手が伸ばされているのですから、亡くなった方が、ずっと一緒だと約束したのだから貴方もこっちに来てと、道連れにしようとしている様子……と解釈した方が、よりホラーな雰囲気になりませんか?

“紫陽花の様な笑い声をあげて喉を締め付ける…
遠のく意識の中で垣間見た懐かしい顔は…”
―「雨夜二笑ヱバ」歌詞より引用―

夢枕に立った故人が主人公を道連れにしようと行動を起こしているのでしょう。
そして主人公はついに薄れる意識の中でその故人の顔を見、誰なのかを認識するのです。

“幼心に響いた愛を求め彷徨うは夜な夜なに…
剥がれ掛けた口を垂れる声は私を犯して右往左往…”
―「雨夜二笑ヱバ」歌詞より引用―

主人公と故人が愛を誓い合ったのは幼い頃なのでしょうか。
例えば初恋同士の幼稚園児が「おおきくなったらけっこんしよ!」と約束をするかのような。
実はそれを覚えていて想い続けているのは相手だけで、主人公は例えば成長していてすっかり忘れている…なんて状況であればもっと恐ろしいホラーの世界ですね。

この様に、己龍のコンセプト和製ホラーをじっくりと堪能出来る一曲となっていますので、是非聴き比べをしながら好みな方を聴いてみて下さい。ちなみに私はやはり聴いている期間が長いからか、原曲の方が好みです。



~リンク~

己龍「雨夜二笑ヱバ」MUSIC VIDEO

雨夜二笑ヱバ(水無桜収録)/己龍の歌詞|『ROCK LYRIC

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