「狐/己龍」を聴いてみた!

音楽感想

試聴

狐収録CD紹介

・アルバム「夢幻鳳影」収録

狐感想

最初、ノイズが走ったような音がして、その後に加工された、美しくも暗い雰囲気の音が少しずつ、少しずつ大きくなっていきます。

例えば、古いビデオを再生しているかのようです。ビデオの中には、己龍が得意とする和製ホラーの世界が広がっているのでしょう。

そしてドラムの音を皮切りに一気に音がクリアになります。それはもう、そのホラーな世界と自分のいる世界を隔てるものが無くなってしまった事を示すのです。

“霞み惑わすのは愛故か
燦々と降り注ぐのは哀故か

祝儀の葬列

刹那でもあり永久でもあり
微かに見える笑顔涙ほろり”
―「狐」歌詞(作詞:酒井参輝)より引用―

静かに淡々と響くベースとドラムに、ボーカルの艶かしい歌声が合わさり、不安と恐怖心を掻き立てます。
Aメロ後半はそこに更に淡々としたギターと、不気味な音が重なっていきます。

狐は妖怪的に考えると、化けて惑わし誑かす生き物とされています。
主人公はもしかしたら狐に惑わされ、狐が化けた姿を愛し、化け物の世界に足を踏み入れてしまったのかもしれません。

“燈籠の灯りが湛える冷たい温もり
浮かび上がり、そして消える…また浮かんで、消える…
足音だけが右から左へ…”
―「狐」歌詞(作詞:酒井参輝)より引用―

少なくとも、今常識が通用する世界にはいない事がわかります。何だったら燈籠の灯りも真っ青な灯りのような気がします。
ゆらりと何かが浮かび、消えた後で足音だけが響く……
この後サビに入るのに一瞬、ドラムのトトトンという音以外が消えるのがまた、恐怖の余韻を感じられて良いです。

“暗中模索
五里霧中
朧月に誘われ
「見えぬ…見えぬ…」と嘆いては、恐る恐る忍び足”

サビはどこか、「とおりゃんせ」の面影を感じる和メロディ。
主人公も流石に異様な雰囲気に気付き、逃げ出そうとしたのかもしれません。
しかし朧月を頼りに進んでいたものだから、それを背にすると暗くて何も見えない。主人公にはもう、忍び足で気付かれないようにその場を離れるしか術がないのです。

例えば真夏とかの、怖い気分に浸りたい時に聴くのが1番おすすめな一曲です。是非己龍の世界を堪能してみて下さい。

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狐/ 己龍の歌詞 『ROCK LYRIC』
己龍/狐の歌詞/霞み惑わすのは愛故か 燦々と降り注ぐのは…:『ROCK LYRIC』はロック特化型の歌詞検索サービスです。
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