己龍の楽曲について考える1「残月」「十三夜」「後ノ今宵」

コラム

※これらの楽曲に関するインタビュー記事などは読んでおりませんので、以下に書いてある事は全て私の個人的な見解です。

※また、これらの楽曲の関連について言及されているインタビュー記事がありましたら、インタビュー掲載媒体名や掲載月などを、Twitterアカウント@nalk01まで情報をいただけると嬉しいです。

※1と書いてますが2や3があるかは未定です。

考えるきっかけ

単純に、以前十三夜の感想記事を書く為に改めて歌詞を見ながら聞いていたのですが……

あれ?「朦朧もうろう 錯落さくらく 回環かいかん 揺曳ようえい 狂悖きょうはい 溷濁こんだく」の文字列、どこかで見たぞ?あれ?そもそも十三夜の感想記事既に書いてたっけ?となったのがきっかけです。
書いた記事の歌詞を改めて確認していたら、「残月」と「後ノ今宵」に同じ文字列を発見し、これは!と思ったのです。(「後ノ今宵」に関しては、記事に書いていない後半部分に該当があります)

この文字列以外にも、「鶴と亀が滑った」など、童謡「かごめかごめ」を連想させる言葉を利用しているのも共通点です。
(「後ノ今宵」には直接的にそういった表現をしている言葉はありませんが、「夜明けの晩に」に似た、「~の晩に」という言い回しの歌詞があります。後、ストレートに「輪廻する十三夜」という表現もありますね)

考えてみた

まずはリリース順を考えますが、「残月」を収録しているシングル「灯」が2012年11月7日リリース、「十三夜」を収録しているシングル「アカイミハジケタ」が2013年11月7日リリース、「後ノ今宵」を収録しているシングル「九尾」が2015年4月1日リリースとなっています。

作詞をされているのはどの曲もボーカルの黒崎眞弥さんですね。非常に難解で理解し難い言い回しなのに、それが寧ろ極端なエログロホラー感を醸し出しているのが黒崎眞弥さんの歌詞の魅力です。

関係があるとして考えると、まずは十三夜の歌詞

“姉が孕んだ
種は恐らく父のもので
母の消えた日に堕胎した”
―「十三夜」歌詞(作詞:黒崎眞弥)より引用―

この、姉が孕んだ物語こそが「残月」である、という考え方が出来そうかな、と思っています。

しかし、その姉妹の考え方も実は普通ではなく、「残月」の歌詞での一人称の混乱っぷりと、

“腐れ畳 ひいふうみいよの数え歌
後ろの正面 孕み胤の兄様あなたが”
―「残月」歌詞(作詞:黒崎眞弥)より引用―

この歌詞で「兄様」と「あなた」が同一視されている1つの理由として、実は姉妹は同一人物の多重人格説もありなのでは無いかと考え始めています。
孕んだ姉人格からすれば夫=あなた、なのですが、分裂した妹人格からすれば姉の夫=義理の兄が成立しうるんじゃないかと。
で、尚且つ冷静に考えてみるとその人物は父でもあったと。

……だいぶ無理矢理な感じはして来ましたが、当たってたらとんでも無い世界ですね。

で、孕んだ姉が堕胎する物語が「後ノ今宵」。
「後ノ今宵」の中には、以下のような歌詞があります。

朦朧もうろう錯落さくらく回環かいかん揺曳ようえい狂悖きょうはいする溷濁こんだくは 剥離 故に 増殖
朦朧もうろう錯落さくらく回環かいかん揺曳ようえい狂悖きょうはいする溷濁こんだくは 輪廻する十三夜”
―「後ノ今宵」歌詞(作詞:黒崎眞弥)より引用―

人格が剥離して複数人に増殖し、そしてどっちも孕まされてしまう勢いで犯される事が輪廻、つまり繰り返されているという考え方もありなのでは無いかと思うのです。

1曲1曲が既に常軌を逸しているので、世界観を細かく想像する事が既に難しいのですが、3曲合わせて考えてみるとまた見え隠れするちょっと別の考え方。

こうやって曲の繋がりを考えてみる楽しみ方もありかなと思って、簡単にメモとして纏めてみました。
また違う情報が入ってきたり、違う考えを思いついた際には随時修正を行っていこうと思います。

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