「暁歌水月/己龍」を聴いてみた!

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己龍「暁歌水月」MUSIC VIDEO

暁歌水月収録CD紹介

・アルバム「暁歌水月」収録

・ベストアルバム「二〇〇七~二〇一七」収録

暁歌水月感想

既に「暁歌水月」というタイトルからしてなんぞや、という感じですね。

元となった「鏡花水月」の意味は、鏡に映った花や水に映った月の様に、言葉では表現出来ず、心で感じるしかないものという意味ですが、その「鏡花」を「暁歌」に変えています。

暁の歌、夜が明ける時の歌。

その夜ってどんな夜かと言うと、PVのイメージから行くと、お通夜なのではないかと思うのです。故人との最期の時を過ごすお通夜が終わり、さぁ葬式をして火葬しましょう、別れを告げましょうという時に響く、故人からの別れの声。勿論、物理的に聞こえる訳は無いので心で感じるしか無い歌。

そんな意味が込められたタイトルなんじゃないかと思います。そして、それは転じて、死ぬまで歌う事を、音楽を止めない決意にも繋がるのではないかと思いました。

今回は、アルバム「暁歌水月」収録バージョンを聴きながら感想を書いてみます。

イントロは何だか暗めの祭囃子、という感じがしますね。

一番最初に聴いた時はPVで見たので、イントロを聴くともうあの、葬式で手を振っている光景が頭から離れなくなります……

“縁取りは重く 意識は軽くその手を離す
手のひらを合わせ偲ぶ涙色の雨 流れ流れる…”
―「暁歌水月」歌詞(作詞:酒井参輝)より引用―

歪んだクリーンギターの音に意識をとろんと微睡ませながらも、やや忙しい感じに変貌するリズムが、完全に意識を沈ませる事を許さない為、何だか不思議な感じに仕上がっているAメロ。

縁取りというのは外側、つまり肉体の事で、意識はその中に宿る命の事。主人公が死んでしまった状態を最初の一文で表現し、次の一文でその事実を目の当たりにして悲しむ人々の様子を描いています。

そして、Bメロに突入する前に、葬式の入場SEとかで流れていてもおかしくない雰囲気の、和で神秘的な音が少し流れます。

“餞は切り刻んだ僕の欠片
此処に残せる痛み”
―「暁歌水月」歌詞(作詞:酒井参輝)より引用―

「切り刻んだ僕の欠片」は、これまでに苦悩しながら生み出して来た曲の数々なのではないかと思います。

曲を通じて色々な痛みを多くの人に伝える事が出来る、だから自分は悔いなく旅立つ事が出来る、そんな言葉が隠されているように思いました。

“此の命が尽き果てるまで夢を…
さぁ唄いましょう
叫ぶ声を…
心が裂け咽び泣く言の葉
別れ日和 染まるは仄か
笑顔で手を振りましょう
虚ろ移ろい 微睡む現
透明色の暁”
―「暁歌水月」歌詞(作詞:酒井参輝)より引用―

悔いなく生きて、別れる時には笑って手を振ってお別れできるようにしましょう。
それが、この曲が一番伝えたい光景なんじゃないかと考えています。
だからこそサビもリズミカルで、底抜けに明るい訳では無いけれど、悲しくなりすぎない程度には明るめのメロディなのではないでしょうか。
ちなみに己龍の楽曲には、「別レ日和ハ仄カニ染マル」という曲があります。
何か意図的に関連を持たせているのか、それとも別れという言葉から連想したファンサービスに近いものか……
そう遠くないうちに、この曲についても感想記事を書きながらしっかり考えてみようと思います。

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暁歌水月(暁歌水月収録)/己龍の歌詞-ROCK LYRIC

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