「丑刻参/己龍」を聴いてみた!

音楽感想

試聴

丑刻参収録CD紹介

・アルバム「夢幻鳳影」収録

丑刻参感想

私は大体の場合において、ストリングスとピアノの音色が合わさると綺麗だと思う事が多いのですが、それもメロディ次第なのだと改めて思わされるイントロです。
それよりも、悲しさと不気味さが目立っています。

バンドサウンドはリズミカルながら、合間合間にポロン、ポロン……と寂しげに単音で鳴り響くピアノとも、低めのオルゴールともつかぬ音がうっすらとホラー感を醸し出すAメロ。

“温風に揺らぎ 張り付きし頬の
乱れ髪ゆらぁり 目隠し”
―「丑刻参」歌詞(作詞:黒崎眞弥)より引用―

主人公は長い髪を持った人物で、糸車をかたかたと動かし糸を紡いでいた筈なのですが、どこかへ行ってしまったようです。

“糸車かたり 紡ぎ音も途絶え
引いても応えぬ 手繰り虚”
―「丑刻参」歌詞(作詞:黒崎眞弥)より引用―

どこへ行ったかは……明言されてはいませんが、恐らくタイトルにある行為を実践しに、人気の無い森などに行ったのではないでしょうか?

そしてBメロでは、細かなギターのリフが森を駆ける様子を描き、合間に綺麗な音が不気味な音階で鳴り響いています。

“見知らぬ影へと 灯篭揺らし”
―「丑刻参」歌詞(作詞:黒崎眞弥)より引用―

「見知らぬ影」って本当に森の中を走る動物みたいな、本当に知らない影だと思うのですが、その後のサビの歌詞を見ると、灯篭を揺らして正体を確認しようとしたのは多分、これから丑刻参をしようとする自身を止める人物が現れる事を期待したんじゃないだろうかと思っています。

でも、その人物では無かったから、主人公は丑刻参を決行するのです。

“待てど暮らせど来ぬ人を唯只管に

―「丑刻参」歌詞(作詞:黒崎眞弥)より引用―

サビのメロディは哀愁たっぷりです。
主人公はただひたすらに、待ち人を待っていたのだと思います。

“所詮は想詩、葬哀 其れでも”―「丑刻参」歌詞(作詞:黒崎眞弥)より引用―

相思相愛……ではない、片想いだったとしても、一緒にいる間は幸せだから良かった。
けれど待ち人は主人公の傍を離れ、やがて完全に姿を表さなくなってしまったのだと思います。
恐らくは、一夫多妻制が当たり前の時代で、ずっと一緒にいられなくても例えば数日に一回とか、一週間に一回とか、来てくれるならばまだそれで良かったのでしょう。
しかし、それすらなくなったのだと思います。
最初のうちはそれでも待っていた。でもやがて、あまりにも会えなさすぎて、捨てられた事に気付いてしまった。

そんな主人公の、悲しみと呪いの歌なのだと思いました。

リンク

丑刻参(夢幻鳳影収録)/己龍の歌詞|『ROCK LYRIC』

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