~試聴~
~ByeBye収録CD紹介~
・17枚目のシングル「VERMILION.」収録
~ByeBye感想~
ヘヴィなロックサウンドではありますが、とても愉快でリズミカルで、聞いていて楽しくなるような1曲です!
しかし歌詞で描き出される世界観はというと、全く違う様子を呈しています。
“アホらしい程幼稚な罠に
うっかりつまづいた
右も左も後ろも前も
心配面して笑ってた”
―「ByeBye」歌詞より引用―
周りはきっと、「大丈夫?」と駆け寄りながらも、本心では「お前、なんでこんな簡単な罠にひっかかるんだよ?」と嘲笑している。事実はどうかわかりませんが、少なくとも歌詞の主人公にはそのように感じられてしまったのでしょう。
“「キライ」「憎い」と思えばさらに
冷たい靄が生まれ
いつの間にやら笑顔の裏に
ギザギザ模様が浮かんでた”
―「ByeBye」歌詞より引用―
そんな人達に、主人公も憎しみを抱きます。
表面的には笑顔を保っていますが、その笑顔がひび割れつつある事には気づいていないのでしょう。
“何もかも消えればいいのに
狂えたらラクになれる
この涙も、明日も、体温も
闇に閉じ込めて悲しく揺れた”
―「ByeBye」歌詞より引用―
全て消えてしまえば良いと願いながら主人公は、涙…感情も、明日…希望も、体温…愛情(温もり)も、全て押し殺してしまいます。
だから悲しく揺れるのです。私はそう思います。
“「バイバイ」壊れた世界を
憎い光がさんさんと照らす
「顔無し」が吐く言葉は
また1つ「負」を生み出す
「バイバイ」壊れた世界よ
恵の雨?はこの体濡らし
白に化けた黒いdoll
そうさ今こそ共食いで消えろ
だんだん知る破壊の美学”
―「ByeBye」歌詞より引用―
狂っているのは、狂えたらいいと願っていた主人公なのか、それとも主人公から見て壊れたように見える世界が狂っているのか。
私は、光を憎く感じ、周囲の人間すら「顔無し」と断じているようなので、主人公が狂っていっているのかな、と思います。
恵の雨?の中には、闇に閉じ込めた筈の涙が含まれているような気がしますね。
そして、建前上は何事もないかのように白く振る舞う狂った自分と壊れた世界、それぞれに共食いを起こして消えてしまえと、自分で自分に対して願っているような気がするのです。
少し哀しい楽曲です。
けれど、狂ってしまっているから悲しいとは思えない、そんな状態を愉快なリズムとメロディで、表現しているのかもしれません。
~リンク~
ナイトメア ByeBye 歌詞―J-Lyric.net
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