試聴
世界平和収録CD紹介
・インディーズアルバム「EARTH」収録
世界平和感想
夜明けを思わせるSEが入ったかと思えば荘厳な雰囲気で始まるこの曲。
“人間という怪物は「セカイ平和」という戦争を起こしてる
平和なんて化け物は本当は存在していない
普通に異常な貴方は「間違い」を主張して笑おうとする
「正解」なんて化け物は本当は存在していない”
―「世界平和」歌詞(作詞:深瀬慧)より引用―
軽快で疾走感のあるバンドサウンドと共に繰り出される世界観はとても哲学的なものです。
平和なんて化け物は存在していない、とするのは、平和とはつまり争っていない状態、という事ですから、争いがそもそも起きなければ平和という概念も存在しないのでしょう。
なのに平和という概念が存在しているように見えるのは争いを起こしているからだと、そういう意味なのではないかと思います。
“「セカイ」の中に花は入っていない
「世界」の中に人は入っていない”
―「世界平和」歌詞(作詞:深瀬慧)より引用―
この曲では意図的に「セカイ」という言葉と、「世界」という言葉が使い分けられています。
「セカイ」とはつまり、人類の主観によるもので、「世界」は大自然を主観においたものです。
人類の主観から見る「セカイ」には同じ人類は入っていますが、例えば道端の草花などは入っていないでしょう。寧ろ気付かずに踏み潰したりしてしまってはいませんか?何気ない行動で、環境汚染を加速させたりしていませんか?
自然の主観から見る「世界」には人は入っていません。文明が未発達な民族とかはまだ入っているかもしれませんが、科学文明を発展させた人類は入っていません。
“猟奇的な一般の市民は「世界」中で血の雨を降らし
「セカイ」中で一つになってこういうんだ 「世界平和」”
―「世界平和」歌詞(作詞:深瀬慧)より引用―
例えば無意識的に小さな花や虫を踏み潰す。子供の頃に残酷にも蟻を踏み潰して遊んだりした人、いるんじゃないでしょうか?
他にも、近年は食品廃棄も話題になっていたりしますが、命を奪っておいて食べもせずに捨てるのも、自然界から見たら猟奇的な行動かもしれません。環境汚染も自然界の生命に重大な危険を及ぼします。
それだけ猟奇的な行動を繰り返しておきながら、人類は自らが見る「セカイ」だけが「世界」であると信じ、「世界平和」を謳っています。
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