~ゆめくいめえさん収録CD~
・2枚目のミニアルバム「まくろまたー」収録
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~ゆめくいめえさん感想~
イントロからメルヘンな世界観が広がる電子音と、ヘヴィなロックサウンドが融合し、まさにダークメルヘンとでも呼ぶべき世界観が味わえる楽曲です。
時々聞こえてくるその言葉は、純粋、無邪気さ故の残酷さなのか、それとも彼らの感覚を自らの常識で測ってはいけないという事の現れなのか。
ボーカルのどこか囁くような可愛い声音が、夢の世界観をより感じられるものにしています。
“ゆめゆめ ひとつふたつ
どうせ たべられるのならば
ゆめゆめ こわしてみたい
どんなせかい ひろがるのかな
ねむれないときだけ つごうよく
ゆめくいのこと かぞえるよね”
―「ゆめくいめえさん」歌詞より引用
ここだけ、歌詞はゆめくいと書かれていますが、発音が「ぼくたち」となっています。
更に、眠れない時に数える動物といえば何でしょうか?そう、羊ですね。
つまりこの曲は、夢喰い羊の曲、という事です。めえさんというタイトルも、羊の鳴き声のイメージとぴったりですね。
そうすると最初のたべられるとは、例えば自分が食べられてしまう事ではなく、食べる事が出来る、そうして無くなってしまうのであれば、という風に考える事も出来るのではないかと思います。
最後にはどうせ夢なんてなくなってしまうのだから、今夢を壊してみたらどうなるのだろう?という純粋な夢喰い達の好奇心です。
そうやって夢を食べたり、悪戯に壊している夢喰い達を、普通の人間は気付かなかったり相手にしなかったりしますが、眠れない時だけは1匹2匹……と数えてしまう、それって何だかなぁ、という感情も見え隠れしている様です。
“ゆめくいめえさん おめざめせかい
きさまらへプレゼント”
―「ゆめくいめえさん」歌詞より引用―
ボーカルの可愛らしい声とは似ても似つかない、ギャップある印象のフレーズが、引用していない所も含めて多用されています。
恐らく、おめざめせかいには夢はもう食べられてしまって、無いのでしょう。2回目のサビではもっとストレートに「ゆめなしせかい」と表現されていますが、都合の良い時だけ自分達を利用するような人には夢の無い世界をプレゼントしますと、夢の世界の住人からの警告の様です。
そしてそれでも都合良く居座ろうとする、そんな人達は最終的に……
“じゃまだから おきてください
ゆめうつつには いらない”
―「ゆめくいめえさん」歌詞より引用―
彼らの住む夢の世界から追い出されて曲が終わります。
まるでこの曲を聴いている自分自身が、彼らの住む夢の世界には必要の無い人であるかのように。
もしかしたら、夢の世界にはいらないからちゃんと現実でやって行けよ、という事なのかもしれません。
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