「闇夜のセレナーデ」/ぞんび~レビュー154曲目~

~「闇夜のセレナーデ」収録CD紹介~

・1枚目のアルバム「ぼくらはみんな死んでいる。」収録

・配信限定アルバム「はじめてのぞんび」収録




~「闇夜のセレナーデ」感想~

重厚なバンドサウンドがカッコ良さを、イントロやサビで利用されているストリングス系の音色が、ロマンチックさを演出するポップでキャッチーなメロディの楽曲です。

とても、ぞんびという名前のバンドが奏でている楽曲とは思えませんが、バンド名と楽曲の印象にギャップを持たせる事により双方を引き立たせる戦略なのかもしれません。

それでは歌詞解釈に進んでいきましょう。

“マイナスの感情渦巻き
狂い堕ちてく 奈落の底まで
狭く息苦しい部屋の片隅で ただ強く生きるから”
―「闇夜のセレナーデ」歌詞より引用―

マイナスの感情、それは怒りかもしれませんし悲しみかもしれません。もしかしたら自分はダメだ、死にたい、といった自責の感情や希死念慮かもしれません。私は希死念慮の方が近いと考えていますがどうなのでしょうか?
けれど、実行に移さずに生きている。それをポジティブに感じられる表現で歌っています。

“そっと射し込む光のように舞い ゆらめいて
ほんの僅かな 希望と共に歌う 心震わせて”
―「闇夜のセレナーデ」歌詞より引用―

「狭く息苦しい部屋」は暗い部屋ではありますが、小さな窓くらいはあるイメージなのでしょうか。
そこから微かに光が射し込む為、それを僅かな心の縁にして歌う事で、歌詞の主人公の身に降りかかる絶望に立ち向かっているのでしょう。

“鮮やか 白く光る銀の世界が
悪夢と知るのなら
塞いだ 過去の痛み、苦しみさえも
幻想に溶けていく
深く沈む 夜の空に
響け「闇夜のセレナーデ」”
―「闇夜のセレナーデ」歌詞より引用―

白く光る銀の世界が悪夢とはどういう事なのか、個人的な考えとしては、今まで当たり前であった事が当たり前でなかった事を知る事により、それまでの自身の置かれていた環境が本当に悪夢だったのだと改めて再認識する事をこのように表現しているのではないかと思います。
それまで当たり前だった悪夢が悪夢である事を再認識させられるのですから、銀の世界もまた悪夢なのです。
しかし、それは同時に、それを認識出来るくらい幸せな輝かしい環境に身を置けるという事でもあるので、痛みや苦しみが昇華されて行く……という状況も同時に発生しうるのです。

歌詞から光景を想像すると、光と闇の対比の描き方が美しい楽曲ですので、是非今絶望しかないと思っている方にも一度聴いてみていただきたい楽曲です。




~リンク~

ぞんび「闇夜のセレナーデ」【OFFICIAL MUSIC VIDEO[Full ver.]

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