試聴
グラスとラムレーズン収録CD紹介
・1枚目のアルバム「潜潜話」収録
グラスとラムレーズン感想
再生してみると、女性ボーカル、ACAねさんのハミングの後、まさにアーティスト名にぴったりな、真夜中に聴くのがぴったりと思えるようなゆったりとしたリズムの音楽が聞こえてきます。
“誓いに頼れない
その場限りシェア次第
グラスとラムレーズン
躱すタイプのあの子に
耳障りだと言われた鼻歌
泣き噦る白虎隊
黄ばんでないレコードには
カラメルで色をつけて抱きしめた”
―「グラスとラムレーズン」歌詞(作詞:ACAね)より引用―
ここで登場しているのは、面倒事を躱すタイプの子です。
後は白虎隊というフレーズがありますが、白虎隊は江戸時代に会津藩が戦争に際して組織した、16歳から17歳、場合によってはそれ以下の年齢の子供達で形成された部隊です。
そんな、普段はいっぱしに「戦ってやるぞ!」と思っている子が、面倒事を避けるタイプの子に「鼻歌が耳障り」と言われただけで泣きじゃくっているのですから、まだまだ精神的には未熟で、普段は強がっているタイプの子なのではないでしょうか?
そして泣きじゃくる子は、音楽を聴くことに逃げ場を見出すのだと思います。
“嫌われた癖は歌わせるように
気付かないうちロックンロールに鳴って逆に良かった
くだらないとも言えない緑の夕暮れは
乏しい知識で侮りあっては手繋ぎあった”
―「グラスとラムレーズン」歌詞(作詞:ACAね)より引用―
人に嫌われる癖も続けるとまるでロック、反骨精神の塊みたいに見えてきてカッコ良いと思えるようになったのでしょうか?
「緑の夕暮れ」は、緑=蒼い、と捉えて、今から振り返ってみると全然知識が無かった頃なのに、お互いに乏しい知識を披露してマウントを取り合った未熟で若い頃を思い出しているのかもしれません。
“確かにと認め合える隙間へ
大人になって出会ってみたい
どの空間時間帯にいたって
繋げなかったような悲しみだって
それは違うと守りきれるまで
子供になって出会ってみたい
今ではない出会いは儚くて
忘れてしまうような別れの前に”
―「グラスとラムレーズン」歌詞(作詞:ACAね)より引用―
お互いを認め合えるくらい大人で世界を知って、でも自分の気持ちを曲げずに守りきれるくらい子供なままでいたいという矛盾したような気持ち。
曲の後半では「どーしよっかね」というフレーズも出てくるのですが、これを実現する為にどうするかを考えているのかもしれません。
今私は布団の中でスマホで、Twitterで偶然知ったばかりのこの曲を聴きながら記事を書いているのですが、良い感じに気持ちが落ち着いているように思います。
寝ると色々な考えが浮かんでしまって眠れないなんて人は、この曲を聴きながら、浮かんだ考えに対して「どーしよっかね」なんて軽めに受け止めてみるのも良いかもしれません。
寝る前の、お供の1曲にとても良いと思いますので、是非聴いてみて下さい。
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